採用担当者向け

採用担当になったら最初の30日でやること|中小企業の新任・兼任担当者向け

「来月から採用もお願いね」。中小企業では、採用担当はこんなふうに突然決まることが少なくありません。前任者がいない、引き継ぎ資料もない、本業と兼任。そんな状態で、何から手をつければいいのか迷うのは当然です。

この記事では、新しく採用担当になった方が最初の30日でやることを、1週ごとの4ステップにまとめました。いきなり求人を出し直すのではなく、「今どうなっているか」を知るところから始めるのがポイントです。

兼任で採用を任された担当者がまずつまずくのは、自分の部署以外の仕事内容がよく分からないまま求人を作ってしまうことです。想像で業務を並べたり、いろいろな職種の仕事を詰め込んだりして、結局何の仕事なのか伝わらない求人になりがちです。また、どの求人媒体を使えばいいのか比べる基準もなく、媒体選びで止まってしまうこともよくあります。

1週目:今の採用の状況を把握する

最初の1週間は、何かを変えるより「今どうなっているか」を集める期間です。次の5つを、分かる範囲で書き出してみてください。

数字がきれいにそろわなくても大丈夫です。「応募は来ているのに面接で辞退される」「そもそも応募が来ない」など、どこで止まっているかが見えれば十分です。

採用で苦戦しているのはあなたの会社だけではありません。日本政策金融公庫の調査では、新卒採用で予定人数の50%未満しか採用できなかった中小企業が31.1%ありました。規模の小さい企業ほど、この割合は高くなっています。

2週目:「どんな人がほしいか」を社長・現場とすり合わせる

次に、社長や配属先の上司と「どんな人がほしいのか」を話し合います。ここが曖昧なまま求人を出すと、応募が来ても「なんか違う」が続きます。

話し合うときは、次の3つを具体的に決めるのがコツです。

  1. 入社後にやってほしい仕事:最初の1年で何ができるようになってほしいか
  2. 必須の条件と、あればうれしい条件:全部を必須にすると、応募の間口が狭くなります
  3. 合わない人:どんな人だと、本人も会社も困るか

社長と現場で意見が分かれることもよくあります。その場合は、どちらが正しいかを決めるより、「最初の1年は誰が育てるのか」から逆算すると話がまとまりやすくなります。

事例:「何でもできる人」を求める求人になっていた会社

ある会社では、兼任の担当者が、いろいろな業務を頼まれる部署の求人を作っていました。仕事内容をすべて書き出した結果、何の職種なのか分からない、「何でもできる人」を求める原稿になっていました。そんな人はなかなかいません。

そこで、今本当に必要なスキル、配属先、人物像、求めるレベルを言葉にし、条件を「必須」と「あれば歓迎」に分けました。今回は「あれば歓迎」を思い切って外し、今いちばん必要な人だけに絞ったことで、仕事内容がはっきり伝わる原稿になりました。

3週目:求人票を見直す

ほしい人が決まったら、今の求人票を見直します。応募が来ない原因は、知名度や給与だけではありません。マイナビ キャリアリサーチLabのコラムでは、仕事内容や職場の様子が具体的に伝わっていないことが、応募の少なさにつながると指摘しています。

見直すときのポイントは3つです。

あわせて、法律で決まった記載事項も確認しておきましょう。2024年4月から、求人票には「従事すべき業務の変更の範囲」「就業場所の変更の範囲」「有期労働契約を更新する場合の基準」を書くことになりました。前任者の求人票をそのまま使っている場合は、特に注意が必要です。

4週目:応募が来てからの流れを決める

最後に、応募が来たあとの流れを決めておきます。せっかく応募が来ても、連絡が遅れたり、面接の日程がなかなか決まらなかったりすると、その間にほかの会社に決まってしまいます。

日本政策金融公庫の調査では、応募はあるものの、労働環境や作業内容を知ると辞退されるという声もありました。求人票と面接で伝える内容をそろえておくことも、辞退を減らす一歩です。

まとめ:最初の30日は「知る」と「決める」

時期 やること
1週目 今の採用の状況を把握する
2週目 ほしい人を社長・現場とすり合わせる
3週目 求人票を見直す
4週目 応募が来てからの流れを決める

最初の30日でやることは、新しい施策を打つことではありません。今の状況を知り、社内で「どんな人を、どう採るか」を決めることです。ここが固まれば、媒体選びや求人の出し方の判断もぐっと楽になります。

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最初に取り組むのは、この記事の1週目と同じく、自社が今出している求人原稿をしっかり見ることです。学んだ視点で今の原稿と見比べ、「これでは伝わらない」と自分で気づけることを最初のゴールにしています。

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