求人広告の会社や採用の専門家に任せるか、自社で進めるか。採用に悩む中小企業の社長から、よく聞く迷いです。
結論から言うと、どちらが正しいかは会社の状況によって変わります。この記事では、外注の良さと注意点、自社で進めるようになった会社の共通点、そして外注から始めたほうがいい会社の特徴を紹介します。自社がどちらに近いかを判断する材料にしてください。
外注の良さと、仕組み上起きやすいこと
外注は、一度取材を受ければ原稿を作ってもらえるので、手間がかからないのが大きな良さです。採用の経験がない会社でも、すぐに求人を出せます。
ただ、求人広告の会社は掲載期間ごとの契約になっていることが多く、掲載後のフォローは契約の範囲までになりがちです。反応がなかったときに次の手を一緒に考える人がいないと、「何が悪かったのか分からないまま終わってしまった」と感じることもあります。
また、媒体を変えるたびにその会社の取材を受け、一から説明し直すことになります。求人のノウハウが自社に貯まらず、外の会社に少しずつ預けている状態です。
自社で進めるようになった会社の共通点
これまで外部の支援を卒業し、自社で採用を進めるようになった会社には、共通する点があります。
- 毎年安定して採用できるようになった:新卒採用や中途採用で、毎年安定した実績が出るようになった
- 費用を比べて判断した:外注を続けるより、自社で進めたほうが安くなりそうだと判断した
- 採用に人を充てられるようになった:人事部を立ち上げるなど、採用を担当する人を置けるようになった
2つ目には注意が必要です。担当者の人件費や、採用にかける時間も含めて考えないと、思ったより費用がかかる場合があります。「自社でやれば安くなるはず」という読みが外れることもあるので、比べるときは見えにくい費用まで含めて考えましょう。
外注から始めたほうがいい会社
一方で、外注から始めたほうがいい会社もあります。
中小企業では、社長が自ら採用をしていたり、総務や経理、労務の担当者が人事を兼ねていたりする会社も少なくありません。採用に人を充てられない場合は、外注から始めたほうがいいこともあります。人件費を考えても、専門家に効率よく手伝ってもらうほうが、結果的に良い場合があるからです。
また、社内の人が自社の魅力に気づくのは、なかなか難しいものです。外から会社を見てくれる存在がいるのは、大きな助けになります。
判断の目安
| 会社の状況 | 向いている進め方 |
|---|---|
| 採用に充てられる人がいない。社長や兼任の担当者が手一杯 | 外注から始める |
| 自社の魅力がまだ言葉になっていない | 外の目を入れる(外注や専門家の支援) |
| 毎年採用していて、実績も安定してきた | 自社で進める準備を始める |
| 採用を担当する人を置ける、または置く予定がある | 自社で進める |
| 外注の費用が負担になってきた | 人件費や時間も含めて比べたうえで判断する |
外注か内製か、の間にある選び方
「今は人も経験も足りないけれど、いずれは自社でできるようになりたい」。そんな会社には、外の力を借りながら少しずつ自社に移していく、という進め方もあります。
いきなりすべてを自社でやろうとすると、担当者に負担が集中します。かといって外注に任せきりでは、ノウハウが貯まりません。最初は伴走してもらいながら、担当者が自分で判断できる範囲を少しずつ広げていくのが、中小企業には現実的な道です。
まとめ:今の状況と、数年後のなりたい姿で選ぶ
採用を外注するか自社で進めるかは、どちらが正しいかではなく、今の会社の状況で決まります。
- 人が足りない、外の目がほしい → 外注から始める
- 採用が安定し、担当者を置ける → 自社で進める
- いずれ自社でできるようになりたい → 伴走を受けながら少しずつ移す
今の状況に加えて、数年後にどうなっていたいかも考えて選ぶと、判断しやすくなります。